2026/09/16 11:41
「浅煎りと深煎りって、何が違うんですか?」
コーヒー屋をやっていると、よく聞かれる質問です。
ざっくり言います。
焼き加減が違います。
……終わってしまいました。
これではブログが3分どころか3秒で終わってしまうので、もう少しちゃんと説明します。
そもそもコーヒー豆って焼いてるの?
焼いてます。
普段よく見るコーヒー豆は茶色ですが、焙煎する前の「生豆」は淡い緑色をしています。
この生豆に熱を加えていく「焙煎(ばいせん)」という工程によって、あの香ばしいコーヒー豆になります。
そして、どこまで焙煎を進めるかによって、
「浅煎り」
「中煎り」
「深煎り」
などに分かれます。
イメージとしては、トーストの焼き加減にちょっと似ています。
軽く焼くのか。
こんがり焼くのか。
「おっと、なかなか攻めましたね」というところまで焼くのか。
※もちろん本当にトーストと同じではありません。
浅煎り「フルーティーにいかせてもらいます」
浅煎りは、焙煎を比較的浅い段階で止めたコーヒー。
特徴は、爽やかな酸味や華やかな香りです。
豆によっては、
「レモンっぽい」
「ベリーみたい」
「紅茶っぽい香りがする」
なんて感じることもあります。
初めて特徴的な浅煎りを飲んだ人は、
「え、これコーヒー?」
となることも。
安心してください。コーヒーです。
レモン汁もベリージュースも入れていません。
産地や品種、精製方法などによって生まれる豆の個性を感じやすいのが、浅煎りのおもしろいところです。
「コーヒー=苦い飲み物」だと思っている方ほど、一度飲んでみると世界観が変わるかもしれません。
深煎り「苦味とコクなら任せろ」
一方、しっかり焙煎したのが深煎り。
こちらは香ばしさ、苦味、コクが出やすくなります。
たとえば、
「ビターチョコっぽい」
「ナッツみたいに香ばしい」
「どっしりしてる」
という感じ。
喫茶店で出てくるような、苦味の効いたコーヒーが好きな方には馴染みやすい味です。
そして深煎りは、ミルクとの相性も◎。
カフェオレやカフェラテにしても、コーヒーの存在感が残ってくれます。
ミルクに負けない。
深煎り、強い。
浅煎り vs 深煎り、結局どっちがうまい?
さあ、決着をつけましょう。
浅煎り VS 深煎り。
ファイッ!
……
引き分けです。
完全に好みです。
浅煎りのフルーティーな酸味が大好きな人もいれば、
「コーヒーは苦くてなんぼでしょう」
という深煎り派もいます。
どちらが上ということはありません。
迷ったら、
さっぱり・華やか・フルーティーが好き → 浅煎り
香ばしい・苦い・コクが欲しい → 深煎り
くらいで選んでOKです。
コーヒー選びは、もっと適当でいい
「産地が……」
「品種が……」
「精製方法が……」
「焙煎度が……」
コーヒーについて調べ始めると、突然知らない言葉が大量に出てきます。
そして最終的に、
「もう、よく分からん。」
となりがちです。
でも最初は、それで大丈夫。
「酸味が好き」
「苦いのが好き」
「ミルク入れたい」
「なんか名前がカッコいいからこれ」
そんな選び方でもいいと思います。
飲んでみて、
「これ好き!」
と思えたら、それが正解です。
そして何種類か飲んでいると、
「自分は浅煎りが好きかも」
「いや、やっぱり深煎りだな」
と、だんだん自分の好みが分かってきます。
コーヒー沼への入口です。
ようこそ。
次にコーヒー豆を選ぶときは、産地や商品名だけでなく、ぜひ「焙煎度」もチラッと見てみてください。
いつもの一杯が、ちょっとだけおもしろくなるかもしれません。

